親に会いたくない。そう気づいたとき、いちばん重かったのは、その感情そのものより「そんな自分はおかしいのではないか」という罪悪感のほうでした。会わないことを選べないまま、会うたびに消耗していました。同じように、会いたくない気持ちと罪悪感の間で動けなくなっている人に向けて、私が実際にやった整理のしかたを書きます。
連絡が来ると身構える。実家の最寄り駅で足が重くなる。予定の前日から気分が沈む。こういう感覚は、特別なことではありません。私も長いあいだ、それを「冷たい」「親不孝」と自分で裁いていました。
ただ、感情は正しさで決まるものではないと思います。会いたくないと感じるまでには、積み重なったやり取りや、うまく言葉にできない疲れがあります。まず、そう感じている事実をそのまま認めるところから始めました。否定したまま動こうとすると、余計に動けなくなります。
※これは私個人の実感です。気持ちの落ち込みが続いて生活が回らない状態なら、無理をせず、自治体の相談窓口やよりそいホットラインのような公的な相談先も頼ってください。
罪悪感をひとつの塊のまま抱えると、重くて身動きが取れません。ノートに書き出して性質ごとに印をつけると、おおむね3つに分かれました。
分けてみて分かったのは、私の罪悪感の多くは2番目と3番目で、「親が実際に困っているか」という1番目は、確かめないまま想像で膨らませていたということでした。正体が分かれると、罪悪感は「消すもの」ではなく「扱えるもの」になります。
「会うか、会わないか」の二択にすると、答えが出ずに詰みます。実際には、その間に段階がありました。
どれを選ぶかは、正しさではなく「自分がどのくらいなら続けられるか」で決めました。続けられる範囲から始めるのが、結果的にいちばん長く保ちます。遠ざかることだけが答えではありませんし、近づくことだけが正解でもありません。中立に並べて、自分に合う場所を探す感覚です。
感情は日によって揺れます。だからこそ、判断の基準になる線を先に決めておくと、毎回悩まずに済みます。
介護がからむと、医療や介護保険の手続き、費用の話が絡んできます。制度が使えるかどうかや契約の判断は状況で変わるため、決める前に自治体の窓口や地域包括支援センターのような公的な相談先で確認しておくのが確実です。私の場合、先に確認したことで、想像で恐れていたより負担が減りました。
私が実際に動いた順番です。
「一度決めたら守らなければ」と考えると、決めること自体が苦しくなります。決めた線は、試して調整するための仮のものです。私も最初に決めた連絡の頻度は、1か月で変えました。罪悪感はすぐには消えませんが、抱えたままでも、距離は選べます。
距離の取り方を決めても、介護の段取りや費用の見通しはひとりでは抱えきれません。迷っている段階で情報だけ先に集めておくと、決めるときの負担が軽くなります。
介護サービスの無料相談を申し込む相談は無料 / 費用・条件は申込先の案内によります相談は無料で受けられます。ただし、対応してくれる範囲や連絡の方法、日程の調整は各社の案内によって異なります。申し込む前に条件を確認しておくと安心です。
会いたくないという気持ちは、消さなくて大丈夫です。ただ、その気持ちと介護の用件を同じ箱に入れると、どちらも動かなくなります。気持ちは気持ちのまま置いて、決めることを先に決めておく。それだけで、少しだけ楽になりました。