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介護の罪悪感。「できないこと」を数えるのをやめた話

介護の罪悪感は、誰かに怒られるわけでもないのに、自分の中だけで増えていきます。私も毎晩、できなかったことを数えていました。数えるほど、翌日の動きは悪くなる。その循環に気づいてから、数える対象を変えることにしました。

できないことを数えるクセがついていた

帰り道に、その日やれなかったことを数えるのが習慣になっていました。

数えている間は、反省しているつもりでした。でも実際には、反省ではなく採点をしていました。しかも採点の基準は、いつも「余裕のある日の自分」です。余裕のない日が続いているのに、その基準だけが据え置かれていました。

罪悪感の中身を3つに分ける

紙に書き出して、性質ごとに印をつけました。

分けてみると、毎晩数えていたものの大半は、2番目と3番目でした。つまり、動かせないものを材料に、自分を評価していたことになります。罪悪感が減らなかったのは当然でした。今日動かせるのは、1番目だけです。

この仕分けは、自分を甘やかすためのものではありません。動かせるものと動かせないものを分けておくと、今日やることが1つに絞られます。夜に数える時間が減るだけでも、翌朝の体の重さは変わりました。

「できること」の基準を、自分の体調に合わせる

採点がつらかったのは、基準が他人の側にあったからでした。きょうだいの頻度、SNSで見た丁寧な介護、イメージの中の良い介護者。比べる相手が毎回違うので、どうやっても足りません。

そこで、その日の基準を先に決めるようにしました。「今日は電話1回で十分」「明日は休む日にする」。低い日をあらかじめ予定に入れておくと、できない日が失敗ではなく、予定どおりになります。基準を体調に合わせるのは、手抜きではなく調整です。

担う範囲を書き出して、任せる範囲を決める

罪悪感は「全部を自分がやるべき」という前提から生まれます。その前提を一度、紙の上で崩しました。

任せる範囲を決めると、罪悪感は少し軽くなりました。任せることは放棄ではなく、続けるための分担です。誰がどの範囲を担うかは家庭ごとに違うので、正解を探すより、自分たちで決めておくほうが現実的でした。

記録の取り方と、気持ちの相談先

数える対象を変えるために、記録の中身も変えました。

  1. その日やったことを1行だけ書く(できなかったことは書かない)
  2. しんどかった場面に、使った時間を添えて書く
  3. 週に1回だけ読み返し、来週に回すものを1つ選ぶ

やったことを残すと、週の終わりに「何もできていない」という感覚が減りました。読み返すときも、できなかったことではなく、やったことの側から見るようにしていました。これは自分を甘やかすためではなく、状況を正確に見るためです。判断の材料が事実だけになると、自責が入る隙間が小さくなります。

気持ちの重さが続くときは、ひとりで処理しようとしないでください。制度のことは自治体の窓口や地域包括支援センター、日々のケアの組み立てはケアマネジャー、気持ちのつらさはよりそいホットラインのような相談先に分けて頼るのが現実的でした。

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任せる範囲を決めても、実際の頼み先が分からないと動けません。まず無料で話を聞いてもらい、何をどこまで頼めるのかを知っておくと、自分で抱える量を減らせます。

介護サービスの無料相談を申し込む相談は無料 / 費用・条件は申込先の案内によります

相談は無料で受けられますが、対応してくれる範囲や連絡の方法、費用の内訳は各社の案内によって異なります。申し込む前に条件を確認しておくと安心です。

罪悪感があること自体は、関係がそれだけ濃かった証拠でもあります。ただ、それを毎日の採点に使う必要はありません。できなかったことを数えるのをやめて、やったことを1行残す。それだけで、翌日の体の重さは少し変わります。

※ここに書いたのは私個人の実感とやり方です。制度の内容や使える条件は、住んでいる自治体や認定の状況によって変わります。手続きや利用できるサービスの詳細は、市区町村の窓口・地域包括支援センター・担当のケアマネジャーなどに確認してください。眠れない、食べられないといった状態が続くときは、よりそいホットラインのような公的な相談先も頼ってください。

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